食中毒菌などの話
- サルモネラ食中毒
- 黄色ブドウ球菌食中毒
- ボツリヌス菌食中毒
- 腸炎ビブリオ食中毒
- 腸管出血性大腸菌
- 病原大腸菌食中毒
- ウエルシュ菌食中毒
- セレウス菌食中毒
- カンピロバクター食中毒
- ノロウイルス食中毒
- リステリア食中毒
- 寄生虫による食中毒
ボツリヌス菌食中毒
特徴
土壌や河川、動物の腸管などの自然界に広く存在します。酸素の無いところで増え、熱に非常に強い芽胞を作ります。また、毒性の強い神経毒を作る特徴があります。
ボツリヌス菌が産生する毒素は易熱性で、80℃・30 分間の加熱処理又は中心温度85℃に到達後室温で30 分保持することで失活するとされています。
症状
原因となる食品を食べてから、8~36時間後に発症します。脱力感、倦怠感、めまい、嚥下障害、便秘、視力障害(物が2重に見える)、呼吸困難など特有な症状がでます。呼吸筋麻痺で死亡や重度後遺症もあります。
原因食品
酸素が少ない状態で増えるため缶詰、びん詰、真空パック食品、発酵食品が原因となります。過去の事例は自家製の野菜や果物の瓶詰、輸入キャビア、からし蓮根、いずし、あずきばっとう等。
予防法
- 新鮮な原材料を選び、十分な流水で洗浄します。
- 120℃4分間以上で加熱します。
- 常圧での加熱の場合は水分活性・pHのコントロール、冷蔵保管で増殖を防ぎます。
- 容器が膨らんでいる、または酪酸臭のある缶詰、びん詰、レトルトパウチ食品などは食べずに廃棄します。
- 外観がレトルト食品に似ていても、脱気包装しただけで十分な加熱がされていない食品があります。常温保存ではなく、冷蔵保存してください(保存温度の表示をご確認ください。)
- 1歳未満の乳児は、乳児ボツリヌス症を起こすことがあるのではちみつを与えません。