食中毒菌などの話
- サルモネラ食中毒
- 黄色ブドウ球菌食中毒
- ボツリヌス菌食中毒
- 腸炎ビブリオ食中毒
- 腸管出血性大腸菌
- 病原大腸菌食中毒
- ウエルシュ菌食中毒
- セレウス菌食中毒
- カンピロバクター食中毒
- ノロウイルス食中毒
- リステリア食中毒
- 寄生虫による食中毒
セレウス菌食中毒
特徴
土壌や河川など自然界に広く生息しています。熱に強い芽胞を作る細菌で、毒素を産生し、この毒素により食中毒が起こります。症状により嘔吐型と下痢型の2つに分けられます。嘔吐型は、毒素が食品中で作られ(セレウリド)、下痢型は、食品とともに体内に入った菌が、人の小腸で増える時に、毒素を作り食中毒を起こします。我が国では嘔吐型食中毒が多く見られます。嘔吐毒が産生される至適温度は25~30℃であり、126℃で90分の加熱処理でも失活しません。
症状
①嘔吐型
原因となる食品を食べてから、短時間(およそ1~5時間程度)で発症します。症状は、吐き気と嘔吐を起こします。
②下痢型
原因となる食品を食べてから、嘔吐型よりは長い時間(8~16時間程度)を経て発症し、腹痛と下痢を起こします。
原因食品
セレウス菌は様々な原材料から検出されます。野菜・果実及び調理加工品、豆腐、ナッツ、乳及び乳製品、調味料及びスパイス、穀類及び調理加工品、生米、めん類、複合調理品、米飯、おにぎり、いなり寿司、焼き飯、サラダ、調理パン、魚介類及び調理加工品、さしみ、練り製品、フライ、コロッケ、食肉及び調理加工品、生肉、ハム、ソーセージ、ギョウザ、シューマイなどから10~103/g検出されます。
①嘔吐型
チャーハン、ピラフなどの焼飯類、焼きそば、スパゲッティなどの麦を原材料とする麺類。
②下痢型
チャーハン、ピラフなどの焼飯類、焼きそば、スパゲッティなどの麦を原材料とする麺類。
予防法
- 調理する時は、十分に加熱します。
- 調理する時は、食べきれる量だけを作り、大量に料理して残さないようにします。
- チャーハン、ピラフなど炒め物を調理後、室温に長時間放置し、その後、食べるこ とは絶対にしません。弁当・テイクアウトとしての持ち歩きもしません(コンビニエンスストア等で販売されている『チャーハン』『トマトライス』等は炊き込み調理されたものです)。