食中毒菌などの話
- サルモネラ食中毒
- 黄色ブドウ球菌食中毒
- ボツリヌス菌食中毒
- 腸炎ビブリオ食中毒
- 腸管出血性大腸菌
- 病原大腸菌食中毒
- ウエルシュ菌食中毒
- セレウス菌食中毒
- カンピロバクター食中毒
- ノロウイルス食中毒
- リステリア食中毒
- 寄生虫による食中毒
腸管出血性大腸菌
特徴
牛などの家畜の腸管内に1~3割程度みつかるといわれています。強力なベロ毒素(志賀毒素)を産生します。多くの血清型があり、代表的なものは「O157」ですが、それ以外の「O111」や「O26」などもあります。10~100個程度の少量の菌で人に食中毒を起こします。そのため、食中毒だけではなく、他の人やトイレなどから感染することがあります。消毒薬や加熱により死滅させることができます。
潜伏時間
原因となる食品を食べてから、およそ、3~8日程度の比較的長い時間を経て発症します。
症状
腹痛、下痢(水様便その後血便になることあり)などを起こします。また、症状が出てから数%の患者が、2週間以内に溶血性尿毒症症候群(略してHUS)を起こして、重症化する場合や死亡例もあります。3類感染症に該当し、診察した医師は行政に届出義務があります。保菌状態となる場合もあり、検便から検出された場合は陰性が確認できるまで調理に従事することはできません。
原因食品
加熱不十分な食肉・内臓肉(牛だけでなく豚・馬の例あり)、またそれらによって汚染された食品、牛糞堆肥等で汚染された生食用野菜・浅漬け・水などが原因となる。
予防法
- 食肉類は、買い物の最後に購入し、要冷蔵・要冷凍の食品は、帰宅後に直ちに冷蔵・冷凍庫に保管します。
- 食肉類は、他の食品類と接触しないように、保管容器や調理器具を分けます。
- 調理前や、食肉類に触れた後は、良く手を洗います。
- 調理器具類は、洗浄し、熱湯などで消毒をします。
- 食肉類の生または加熱不十分な状態での喫食は避けます。バーベキューや焼肉では十分な(中心温度75℃1分間以上、完全に煮肉色となるまで)加熱、生肉用トング・箸の他用途使用禁止、生肉に添えたレタス等を喫食しないなどのルールを守って楽しむことが重要です。特に乳幼児やお年寄りは、加熱調理の徹底が必要です。
- 冷凍そうざい半製品(例:凍結生メンチカツなど)の中には、生のミンチ肉(挽肉)を使用している場合もあります。表示された調理方法(揚げ油の温度や鍋への投入数など)で適切に加熱調理することが必要です。
- 生野菜も流水で洗浄を。必要に応じて次亜塩素酸Na消毒(100ppm10分浸漬など)を行います。
- 動物に触れた後は手洗いをします。