食中毒菌などの話
- サルモネラ食中毒
- 黄色ブドウ球菌食中毒
- ボツリヌス菌食中毒
- 腸炎ビブリオ食中毒
- 腸管出血性大腸菌
- 病原大腸菌食中毒
- ウエルシュ菌食中毒
- セレウス菌食中毒
- カンピロバクター食中毒
- ノロウイルス食中毒
- リステリア食中毒
- 寄生虫による食中毒
腸炎ビブリオ食中毒
特徴
海底の泥のなかに生息する細菌で、塩分(2~5%)でよく発育します。海水温度の高くなる夏場には、海産魚介類の体表・エラ・内臓等に付着しています。気温30℃では8分で1回増殖するなど増殖速度が速く、かつては夏場の食中毒原因菌のチャンピオンでした。4℃以下では、ほとんど増殖しません。このため、冷蔵庫や保冷車等の普及に伴い、また、平成13年の国の通知以降、発生件数は急激に減少しています。
また、当該20 年間の年次推移を図示(図2)すると、1998 年をピークに食中毒事件数及び患者数の報告数が年々減少しています。
② 月別発生状況
2005~2009 年の腸炎ビブリオ食中毒の月別発生状況によると食中毒の発生数は8月をピークとし、7~9月に多発しています。
潜伏時間
原因となる食品を食べてから、平均12時間程度で発症します。
症状
激しい腹痛・水様性の下痢、発熱、嘔吐を起こします。
原因食品
生で食べる魚介類(すし・さしみ(貝類を含む)など)が多く、また、生魚に触った手指やまな板などから、他の食品にこの細菌が付くことにより原因食品となる場合があります(一夜漬け・魚介加工品など)。
予防法
- 魚介類、刺身・すしは低温管理する(買い物の最後に購入、氷や保冷剤で冷やして自宅に運ぶ、自宅では、短時間であっても冷蔵庫(できれば、4℃以下)に保管など)
- 鮮魚介類を調理する時は、食品製造用水でよく洗います。
- 下処理や調理の前後は調理器具や手指の洗浄を十分おこない、包丁・まな板等の器具は下処理用・刺身用またはその他肉・野菜・調理済み用等で使用区分します。
- 調理した刺身などの鮮魚介類は、食べる直前に冷蔵庫から出し、2時間以内に食べきります。