第58回 食品衛生指導員全国大会 開催のご報告
食品衛生指導員活動優秀支部・支所表彰
年間を通じた食品衛生普及啓発活動において、模範となりかつ顕著な活動を実施した支部・支所の食品衛生指導員による活動について「食品衛生指導員活動優秀支部・支所」として表彰しております。
本年度は、以下の6つの食品衛生協会が受賞され、第58回食品衛生指導員全国大会において表彰状・副賞が授与されました。表彰された活動内容の一部をご紹介いたします。
○ 岩手県支部 盛岡市支会
「しっかり手洗い!食中毒予防を!!」
ラジオスポット広告 ~「2017“防ごう、食中毒!”」篇~
食中毒の防止と食品衛生管理の向上を図るため、盛岡市保健所担当課と連携し、食品等事業者及び消費者に対し、食品衛生思想の普及・啓発、食品の安全性に関する情報提供及びリスクコミュニケーションの推進を目的に実施しました。 具体的には、食品衛生思想の啓発グッズ(食品衛生諸資料、エンボス手袋など)を1,000個配布し、手洗い啓発イベントとして、手洗いチェッカーを用いた正しい手洗いのやり方のデモンストレーションを行いました。
月曜日から金曜日の毎日14:30前後に20秒間の食中毒防止を基本としたスポット広告の放送を行いました。放送媒体は今年度も岩手県全域をカバーするAM放送局であり、より多くの市民、県民に普及することができました。
○ 茨城県支部 常総支所
「あわあわ手洗い指導」と「クイズで楽しく食中毒予防」
消費者を対象に手洗いマイスターを中心として、ATP検査器や手洗いチェッカーを利用し、効果的に手洗い方法を指導できたことにより、衛生管理の基本である手洗いの重要性を理解してもらいました。
また、保健所と協力し、食品衛生クイズを実施したところ、多くの消費者に参加してもらうことができ、食中毒予防の基礎知識の普及を図ることができました。多くの来場者に手洗いの重要性や食中毒予防について興味をもってもらうことができたことから、地域の食品衛生思想の向上に努めることができ、これらの体験で学んだことを家庭において実践するきっかけをつくることができました。
○ 福井県支部 鯖江支所
手洗いの大切さを学ぼう!
保育園の園児・先生を対象に「手洗い教室」を開催し、食品衛生知識・正しい手洗い習慣を身につけることを目的に実施しました。
手洗いの大切さを理解してもらうために、園児にも分かりやすいよう細菌をキャラクターにしたバイキン軍団をイラストにし、3択のクイズ形式で紙芝居を行い、食中毒予防の三原則についても紙芝居を用いて分かりやすく伝えました。
保育園の園児・先生を対象に食中毒や正しい手洗いを伝えることにより、早い時期での手洗い習慣を身に付けさせ、家庭でも実践するきっかけをつくることができました。
○ 愛知県支部 一宮支所
消費者、食品営業者に対する食中毒予防啓発とHACCP推進
平成24年度から中学生による食中毒予防の標語やポスターの募集をし、食中毒予防の大切さを意識付けています。また、全国で唯一当支所が作成しているノロウイルス用ポスターとのぼり旗を使用し、視覚に訴える形で広く消費者への啓発に努めました。
検便、ふき取り検査、食品の自主検査の実施時、講習会の受講時には、検査済証及び受講証(シール)を営業者に渡し、済証は冊子「食品衛生管理」に貼ることにより、営業許可証継続手続き時や、指導員による巡回指導時に衛生管理に関わる履歴が把握でき、検便の出し忘れや、講習会の受講漏れの減少につながりました。
新規営業申請者に対し、日食協発行の「はじめようHACCP」を手引書として用い、隔週水曜日に小規模施設HACCP推進相談員による予約制の個別相談を始め、これからHACCPに取り組もうとする新規営業者を積極的に支援しています。
○ 京都府支部 乙訓支所
~日本の秋を彩る上生菓子づくり~ 親子で学ぶ正しい手洗い
親子で和菓子づくりを楽しんでいただく中で、家庭内でも多発している食中毒、特に感染力の強いノロウイルスによる食中毒の予防に大事な正しい手洗いの普及啓発を図りました。
手洗いマイスターから、正しい手洗い方法についての説明を受け、ローションを使って手洗いを実施したところ、念入りに洗ったはずなのに、手洗いチェッカーを使ってみるとあまりにも落ちていないことがわかり、驚く親子がほとんどでした。正しい手洗いがノロウイルスやインフルエンザの予防につながることを理解していただけました。平成27年度より本活動を実施し、正しい手洗いの大切さと、大変さを知っていただくとともに、食品関係事業者の苦労や努力、食品衛生協会の取組みを知っていただける大変良い機会となりました。
○ 高知県支部 高知市支所
基本は手洗い!! 「一日食品衛生指導員」による巡回指導&親子食品衛生教室「“品質とおいしさのハーモニー”を支える食品衛生管理を見てみよう!」
食品衛生意識の普及啓発を図ることを目的に、食品衛生協会が委嘱した「一日食品衛生指導員」と、会員である食品衛生指導員が街中の店舗や街頭で巡回指導を行いました。受け入れ店舗も衛生管理意識を高め、巡回指導後には消費者団体の代表者(一日食品衛生指導員)、行政関係者、施設、協会役員による食の安心・安全に関する意見交換会を行い、相互理解を深めることが出来ました。
「親子食品衛生教室」では、参加体験型の衛生教室として食品工場の見学を通して、食品製造現場で取り組まれている衛生管理を実際に目で見て学ぶことで、 衛生管理の重要性と実際についての理解を深め、自分で出来る衛生管理について考え実践につなげてもらいました。また、保健所による手洗い指導を受け、手洗い前後の細菌数を確認することで、正しい手洗いを習得してもらいました。